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2026.06.19

建設業許可と電気工事業登録の違いとは?取得方法と要件を徹底解説

建設業許可と電気工事業登録の違いとは?取得方法と要件を徹底解説

電気工事の事業を始める、または拡大する上で、建設業許可と電気工事業登録の違いがわからず、どちらの手続きが必要なのか悩んでいませんか この二つは似ているようで、法律の根拠も手続きもまったく違うものです。

そこでこの記事では、電気工事会社にとって大事な「建設業許可」と「電気工事業登録」の根本的な違いを解説します。それぞれの取得要件や申請方法、手続きの流れまで、具体的に見ていきましょう。

電気工事士の独立については、下記の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

▶ 一人親方として独立するには?電気工事士の開業準備と注意点まとめ

「建設業許可」と「電気工事業登録」の違い

「建設業許可」と「電気工事業登録」の違い

「建設業許可」と「電気工事業登録」は、根拠となる法律と目的が全く違います。

工事の規模(金額)で判断するのが建設業許可、電気工作物の安全を守るのが電気工事業登録と覚えると分かりやすいでしょう。

根拠となる法律と目的の違いを整理

この2つは、もとになる法律も目指すところも違います。建設業許可は業界全体のルール、一方の電気工事業登録は電気の安全に特化したルールです。具体的には、下の表のように整理できます。

建設業許可 電気工事業登録
根拠法 建設業法 電気工事業法
目的 工事の適正な施工、発注者保護 電気工事の欠陥による災害防止
管轄 国土交通省、都道府県 経済産業省、都道府県

このように、管轄する役所も違うため、申請先や手続きも全く別物になります。

対象となる工事の規模で必要性が決まる

建設業許可が必要かどうかは、請け負う工事の金額で決まります。具体的には、1件の請負代金500万円以上(税込)の電気工事を請け負う場合に必要です。この金額未満の「軽微な建設工事」だけを請け負うなら、建設業許可はいりません。

一方、電気工事業登録は工事の金額に関係なく、電気工事という事業そのものを営むために原則として必要です。たとえ小規模な工事でも、電気工事を事業として営むなら登録が欠かせません。

どちらが必要? 事業内容に応じた判断基準

これは、どんな工事をどれくらいの規模で受注したいかで判断が変わってきます。

500万円未満の小規模な工事だけを請け負う会社

この場合は「電気工事業登録」だけで事業を始められます。

500万円以上の大きな工事や公共工事を元請けでやりたい会社

この場合は「電気工事業登録」と「建設業許可」の両方が必要です。

特に、公共工事の入札に参加して元請けを目指すなら、建設業許可は事実上必須の資格と言えるでしょう。

電気工事における「建設業許可」とは? 取得要件とメリット

建設業許可は、500万円以上の大規模な電気工事を請け負うために欠かせない許可です。取得すれば会社の信用が上がり、公共工事の受注といった事業拡大への道も開けます

500万円以上の工事で必須となる建設業許可

電気工事で、1件の請負代金が税込み500万円以上になる工事を請け負う場合、「建設業許可」が必要です。

これは建設業法で定められたルールで、元請け・下請けに関係なく適用されます。もし許可なく500万円以上の工事を契約すれば、法律違反になってしまいます。逆に言うと、500万円未満の「軽微な建設工事」であれば、この許可は必要ありません。会社の事業を大きくしていく上で、この500万円という金額が一つの大きな壁になります。

許可取得に求められる5つの要件とは

建設業許可を取るには、法律で決められた5つの要件をすべて満たす必要があります。これは、会社として工事をきちんとやり遂げる体制があるかを見るための、大事なチェックポイントです。具体的には、次の5つが求められます。

経営業務の管理責任者社の役員に、電気工事業での経営経験が5年以上ある人がいるか。

専任技術者業所ごとに、資格や実務経験を持つ技術者を置いているか。

誠実性約などで不正なことをした過去がないか。

財産的基礎500万円以上の自己資本があるなど、財産的な信用があるか。

欠格要件役員などが法律違反や破産をしていないか。

公共工事の受注にもつながる許可取得のメリット

建設業許可を取る一番のメリットは、やはり大きな金額の工事を受注できることです。しかし、メリットはそれだけではありません。

許可を持つことで会社の社会的な信用度が格段に上がり、金融機関からの融資も受けやすくなります。そして何より、公共工事の入札に参加する資格が得られるのが大きいです。安定経営を目指すなら、公共工事の受注は欠かせません。許可取得は、会社の成長に向けた大事な一歩と言えるでしょう。

「電気工事業登録」とは?4つの種類と手続きを解説

電気工事業登録は、電気工事の安全を確保するための制度です。建設業許可の有無や扱う工事の種類によって「登録」「みなし登録」「通知」「みなし通知」の4つに分かれます。

4つの事業形態(登録・みなし登録・通知・みなし通知)

電気工事業登録は、会社の状況によって次の4つのタイプに分かれます。

種類 どんな会社向け? 必要な手続き
登録電気工事業者 建設業許可なしで一般用・自家用電気工作物の工事をする 都道府県知事への登録
みなし登録電気工事業者 建設業許可ありで一般用・自家用電気工作物の工事をする 都道府県知事への届出
通知電気工事業者 建設業許可なしで自家用電気工作物のみの工事をする 経済産業大臣への通知
みなし通知電気工事業者 建設業許可ありで自家用電気工作物のみの工事をする 経済産業大臣への通知

登録・通知に必須となる主任電気工事士の設置

どの事業形態であっても、営業所ごとに「主任電気工事士」を置くことが法律で義務付けられています。主任電気工事士は、現場の保安監督や従業員の指導をする大事な役割を担います。主任電気工事士になるには、次のどちらかの条件を満たす人が必要です。

第一種電気工事士の資格を持つ人

第二種電気工事士の資格を持ち、3年以上の実務経験がある人

建設業許可と電気工事業登録の申請ステップと注意点

建設業許可と電気工事業登録は、申請窓口や費用、手続きにかかる期間がそれぞれ違います。どちらも取得までには時間がかかるので、工事の受注計画に合わせて、余裕を持った準備がカギになります。

申請窓口と必要書類の一覧

建設業許可は会社の主たる営業所がある都道府県の担当課(土木事務所など)が窓口です。一方、電気工事業登録は、営業所の場所によって国(経済産業省の産業保安監督部)か都道府県の担当課になります。

必要書類は似ているものもありますが、それぞれ専用の様式があるので注意が必要です。

項目 建設業許可 電気工事業登録
申請窓口 主たる営業所の所在地の都道府県庁 営業所の所在地を管轄する経済産業省または都道府県庁
主な書類 ・許可申請書
・役員の身分証明書
・専任技術者の資格証明書 など
・登録申請書
・主任電気工事士の資格証明書
・備付器具調書 など

申請から取得までにかかる期間と費用の比較

一般的に、費用も時間も建設業許可のほうが大きくなります。建設業許可は、知事許可でも申請から取得まで1ヶ月以上、大臣許可になると3ヶ月以上かかることもあります。一方、電気工事業登録は1ヶ月程度が目安です。

費用面でも、建設業許可は申請手数料だけで9万円以上かかりますが、電気工事業登録は2万円台です。行政書士のような専門家に依頼する場合は、これに加えて報酬がかかることも頭に入れておきましょう。

項目 建設業許可 電気工事業登録
期間の目安 約1ヶ月〜3ヶ月以上 約1ヶ月〜2ヶ月
費用の目安 9万円〜(新規・知事許可の場合) 2万2000円(新規登録の場合)

更新手続きを忘れないためのポイント

建設業許可も電気工事業登録も、有効期間は5年です。この更新を忘れると許可や登録が失効し、仕事ができなくなるおそれがあります。

更新申請は、有効期間が切れる数ヶ月前から受け付けています。忘れないためには、次のような対策を取っておくのがおすすめです。

更新期限を会社のカレンダーや手帳に書き込んでおく

担当者を決めて、更新時期が近づいたら知らせる仕組みを作る

毎年の決算変更届の提出とセットで、許可の有効期限を確認するクセをつける

建設業許可と電気工事業登録を理解し、事業拡大につなげよう

ここまで解説した通り、電気工事の事業を請け負うには、「電気工事業登録」または「みなし登録」などの手続きが必要になります。さらに500万円以上の大きな工事を請け負うなら「建設業許可」も欠かせません。

一方で、こうした許可・登録を進める上では、

・主任電気工事士を担える人材がいない

・専任技術者の要件を満たせない

・施工管理や書類対応まで回らない

といった「人材不足」が壁になるケースも少なくありません。

特に、公共工事や大型案件へ進出する場合は、資格保有者や経験者の確保が会社の成長に直結します。

電気業界専門の求人メディア「電工ナビ」では、電気工事士・施工管理技士などの資格保有者に直接アプローチでき、公共工事経験者や即戦力人材の採用にも活用されています。

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よくある質問

Q. 一人親方ですが、建設業許可は取得できますか?

はい、一人親方でも要件を満たせば建設業許可は取得できます。経営業務管理責任者と専任技術者の要件を一人で兼ねることがカギです。具体的には、電気工事業で5年以上の経営経験と、第二種電気工事士免状取得後3年以上の実務経験などがあれば、一人でも許可を取れるケースがあります。会社の規模ではなく、個人の経験が大事になります。

Q. 建設業許可があれば、電気工事業登録は不要ですか?

建設業許可(電気工事業)を取得している場合は、「みなし登録電気工事業者」として届出を行います。建設業許可は、電気工事業登録で定められた業務範囲をすべて含んでいるため、「みなし登録電気工事業者」として扱われます。改めて登録申請をする必要はなく、事業を開始する際に届出をするだけで事業を開始できます。

Q. 許可や登録の有効期限と更新について教えてください。

建設業許可と電気工事業登録は、どちらも有効期間が5年間です。期間満了後も事業を続ける場合は、更新手続きが欠かせません。建設業許可は有効期間満了日の30日前まで、電気工事業登録も同様に満了日の30日前までに更新申請をする必要があります。期限を過ぎると失効してしまうため、早めの準備が大事です。

Q. 申請は自社でもできますか?行政書士に頼むべきですか?

申請は自社でも可能ですが、専門の行政書士に依頼するのが一般的です。建設業許可の申請は、集める書類が多く、手続きも複雑です。本業の工事で忙しい中、書類作成に時間を取られるのは大変ですよね。専門家に任せれば、スムーズかつ確実に手続きを進められます。費用はかかりますが、時間と手間を考えると頼むメリットは大きいです。

Q. 許可取得後、公共工事の入札に参加するには何が必要ですか?

建設業許可を取った後、公共工事の入札に参加するには「経営事項審査(経審)」を受ける必要があります。経審とは、会社の経営状況や技術力を点数で評価する審査のことです。この点数をもとに、各官公庁へ入札参加資格を申請します。経審を受けて初めて、公共工事の受注に向けたスタートラインに立てると考えておきましょう。

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